ウミネコ
暮らしとの関わり
 先日、海浜植物を撮りに荒浜海岸に行ったときに、波打ち際に数羽が見られた。カモメと思ったが嘴の先が黒いことから、図鑑で調べるとウミネコであることが分かった。
 新潟日報社刊の「新潟県鳥獣図鑑」によると、以前には粟島には数万羽が繁殖していたが、食用として卵を取り続けたために1932年ころから最近まで営巣をやめていたとのことである。
 現在ではこの一帯が国の天然記念物に指定され、オオミガナギドリやウミウの営巣地として有名であるという。

ビデオ資料→海辺のウミネコたち

写真 2012.8.29 荒浜海岸 ※褐色の個体は幼鳥


             幼鳥と成鳥
写真2015.7.9鯖石川河口付近


解 説
カモメ科
 主に、海岸、港、、川の中〜下流部にみられ、時には海岸近くの水田や潟にまで飛んでくる。日本とその周辺だけに棲む野鳥。
 大きさカラスと同じくらいで、成鳥は頭、首、胸、腹は白く、背は灰黒色。尾は白色で、先に太い黒帯がある。くちばしは黄色で先の方には黒色と赤色の斑点があり、足はうす黄色。
 生まれて1年目の幼鳥は全身褐色であるが年ごとに白さを増し、成鳥になるまでに約4年かかるとされる。
 一年中海辺で見られるが、季節によって移動もみられる。時にはカルガモカイツブリなども捕食する獰猛性がある。
 鳴き声は「ニャウー」と猫に似ている。
  営巣は集団営巣で巣は岩のくぼみなどにつくり、枯草や海藻類を材料に使う。卵は鶏ほどの大きさで褐色の斑点が多くあり1巣に2〜3個の卵を産む。
 名前の由来は、鳴き声がネコに似ていることによる。