カモメ 
   
 
暮らしとの関わり
 カモメの仲間は総て冬鳥である。ウミネコの新潟県内の繁殖地は粟島にある。その期間も、ウミネコを柏崎では見ることができる。つまり、年中見られるということである。それに対して、ウミネコと同大で冬鳥であるこのカモメは11月頃に柏崎にやって来て、北へ帰る3月にはいなくなる。
 冬期を通じて数も少ない。冬期間の柏崎では、ウミネコが圧倒的に多く、全カモメ類の80〜90%を占める。次がオオセグロカモメで10〜20%、残りをセグロカモメ、カモメ、ユリカモメで分ける。ユリカモメは、通過種で10月〜12月、3月〜5月頃しか見られない。セグロカモメは冬中見られるが、これも数羽程度である。カモメもセグロカモメと同じレベルであるが、2016〜2017の冬は珍しく20羽を超える群れが来た。
 多く観察できるウミネコやオオセグロカモメは柏崎港の中央埠頭にいる。セグロカモメも、オオセグロカモメの中に混じって見ることができる。しかし、カモメは鵜川河口部や夕日ドーム裏の砂浜で見ることが多い。人工的な港より、自然の砂浜の方が好きなのかもしれない。(長谷川)

写真 2017.1.5 柏崎海岸  長谷川

               海面にて
写真 2017.1.5 柏崎海岸  長谷川



解 説
カモメ科
 日本では冬鳥として全国の海岸、河口、港など海で見られる。夏季にユーラシア大陸北部やカナダ西部、アラスカ州などで繁殖する。
 全長40〜 46p。翼開張は110 〜 125p。頭部や体下面の羽衣は白く、背中や翼上面は青灰色の羽毛で被われている。尾羽の色彩も白いく初列風切の色彩は黒く、先端に白い斑紋が入る。(上写真)
 嘴は小型で細く先端に茶色もしくは黒褐色の斑紋が見られる。足には立派な水かきがある。(下写真)
 沿岸部や河口、干潟などに生息する。同科他種と混群を形成する事もある。
 食性は雑食で主に魚類の死骸などを食べるため海岸の掃除屋(スカベンジャー)とも呼ばれる。
 鳴き声は高く「カゥ」とか「クァ」と聞こえる。


      足の様子

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