ヤマウルシ
暮らしとの関わり
 ヤマウルシは石黒では多い植物である。
 ウルシほどではないが、触るとかぶれると警戒されるため特に目につくということもあろう。かぶれやすい人は注意を要する。かぶれないと自負する人も葉や幹の液汁がつけば必ずかぶれる。
 
放射状に広げ羽状の複葉は見事であり、秋の紅葉もひときわ美しく人目を引く。
 今年(2010)の秋、元石黒校上のブナ林に入ったところおびただしい数のヤマウルシの幼苗が見られた。おそらく、林床の低木が伐採されたために攪乱(こうらん)を何年も待っていた地中の種子が発芽したのであろう。

(写真上2005.6.9落合 右上左2005.6.25下石黒 右上右2005.8.29上石黒 2005.11.2下石黒)


           ヤマウルシの若葉

撮影日2012.5.8 板畑上官山

          ブナ林の中のヤマウルシ

撮影日2006.7.28上石黒

             紅葉前の様子

写真 2018.10.3 下石黒

   多色に変化しながら紅葉するヤマウルシ

写真2015.11.3上藤井

            ヤマウルシの紅葉         
撮影日2006.10.18寄合

解 説
ウルシ科
 日本全国に自生する落葉小高木。 高さ約3m。雌雄異株
 葉は3〜7の小葉(長さ6〜12p)からなる奇数羽状複葉(25〜50p)で枝の先に集まって放射状に開き全体に毛がある。若葉は赤みがかっている
〔下写真〕
 小葉は若い木では粗い刻みがつく。秋には赤く紅葉する。若い木の葉には鋸歯がある。
 花期は6月ごろで、花は葉の付け根につき柄があり黄緑色の小花を円錐形(長さ25p)にかたまってつける。
〔左上・下写真〕
 
ガク片花弁とも5個、雄花は5本の雄しべ、雌花は小形で5本の雄しべと1本の雌しべをもつ。子房は一室、柱頭は3個。
 雌株は花の後、歪んだ球形の実を結ぶ。種子は、白色で黒い縦じまがある
(上写真)

 名前の由来は山に生える漆の意味。



      芽吹きの頃

 写真 2009.4.18 記録的小雪


 赤みがかった若葉と葉柄

撮影日2009.4.24大野

     つぼみ


写真2016.5.2田塚

   ヤマウルシの雌花
撮影日2007.6.9下石黒

        果実期

写真2005.8.9下石黒