ムラサキシキブ
暮らしとの関わり
 ムラサキシキブは石黒では普通に見られる。ブナ林の中でもよく見かける木だ
 秋、紫色の実のなったムラサキシキブはよく目立つ。
 林床で、木漏れに映える鮮やかな紫色の果実はこの上なく美しい。このような美しい紫色をもった果実は他にはノブドウの実しか知らない。キノコ取りにブナ林に入ったことのある人はこの美しい紫の実に思わず足を止めたたことがあるに違いない。
 しかし、美しくに実をつける個体は石黒では意外に少なくほとんど目をひかないものが多いようにも思う。とはいえ、時には、たわわに実った果実を見て驚くこともある。(下写真)
 古老の話では、昔はムラサキシキブのまっすぐな幹を鎌の柄にしたものだという。

(写真上2005.10.13下石黒 右上2005.7.14下石黒 右下2005.10.12下石黒)


         花期のムラサキシキブ


撮影日2006.6.30大野

        林床で出会うムラサキシキブ

撮影日2009.10.28下石黒

      たわわに実のついたムラサキシキブ

撮影日2009.11.28落合

撮影日2011.11.20下石黒

             果実の大きさ

写真2015.11.26下石黒

               葉が色づく頃

写真2015.11.12下石黒
                 冬の様子

写真2015.2.5畔屋

解 説
クマツヅラ科
 日本各地に見られる落葉低木。高さ2〜3m。
 葉は長さ2〜10oの柄があり楕円形、長楕円形で長さ6〜12p。幅2.5〜.4.5p。縁には細かい鋸歯がある
(下写真)
 6〜7月に葉の付け根に淡紫色の小花のかたまりをつける
(左下写真)。冬芽は裸芽である。
 ガクは短い鐘形で浅く5裂する
(下写真)
 花冠は先端が4裂し長さ3〜5o。外面に細かい毛と腺点がある。雄しべは4本で花冠より長い
(下写真)
 果実は球形で径3oほどで10〜11月に赤紫色に熟す。
 名前の由来は元の呼び名「ムラサキシキミ」にヒントを得て江戸時代に植木屋が才媛紫式部の名を借りて美化したものと言われる。



         葉の形
撮影日2008.7.1下石黒

     つぼみの頃
撮影日2008.7.1下石黒

      花拡大 

撮影日2005.7.14下石黒

    冬芽(裸芽)と葉痕
写真2015.2.5畔屋

          種子

写真2016.12.3下石黒