クロウメモドキ
暮らしとの関わり
 クロウメモドキは、石黒では珍しい木の一つである。
 上の写真は大野集落の丸子山の農道脇に生えている、筆者が出会った石黒にある2本目のクロウメモドキである。どちらも雌株。
 もう1本は、下石黒の地名ヨシグイにあったが、枯れたのか切られたものか現在では見あたらない。したがって筆者が確認している唯一のクロウメモドキということになる。
 この近くには、筆者私が確認している石黒で唯一のエノキもある。
 ちなみに、この農道はかつては通称松之山街道の脇街道であり、多くの人馬が通った道でもある。
 クロウメモドキの実や樹皮は昔から薬草にされたという。


〔写真2010.6.18 右上2010.6.18. 右上写真2007.10.18大野〕


               夏の様子

写真2012.7.9大野

           対生する葉と低い鋸歯
     写真2007.10.18.下石黒


           葉の裏表

写真2010.6.18.大野

              熟した果実

写真2011.10.28.大野
解 説
クロウメモドキ科
 北海道から九州の山地に生える落葉低木。雌雄異株
 葉は対生で、所により束生するように見え、様態に変化が多い。長さ2〜6p、縁には低い鋸歯がある(左写真)。小枝の先がトゲになる(下写真)
 花期は4〜5月で小枝の付け根に淡い黄緑色の柄のある花を束になってつける(上写真)。花の径は約4o。ガクは4個で小さい。花柱の先は2〜3裂する〔上写真〕
 果実は10〜11月に茶色から黒色に変化して熟す(上・下写真)
 スジボソヤマキチョウ
の食樹。
 名前の由来は落葉後の果実の様子がウメモドキに似ているが黒いことによる。



   トゲとなる小枝の先
写真2010.6.18.大野

      花から実へ


   2〜3裂する花柱の先

写真2010.6.18.大野

      7月の果実

写真2010.7.22.大野

     果実と種子
 写真2011.10.28.大野