ハクウンボク
暮らしとの関わり
 石黒ではこの木を「ガメノキ」と呼んだ。
 石黒では、寄合や落合、居谷付近にはあるが他の集落にはほとんど見られない。
 柏崎、刈羽には少ない木といわれるが、寄合集落から落合集落付近には道路沿いに普通に見られる。とくに寄合集落には大木もあり開花の頃にはまさに「白雲木」の名前にふさわしい景観となる。(補助画像)  
 秋には、エゴノキの実に似た果実をつけ、完熟して割れ褐色のタネが現れるが、これをヤマガラが好んで食べると伝えられた。
参考画像→ツボミから果実へ

写真上2005.6.9 右下200.9.29寄合



   芽吹く頃に短冊状にはげ落ちる2年目の枝の皮

写真2011.5.8落合

             つぼみの頃

   

                花期のようす


杯状のガクと黄色の葯〔やく−花粉袋〕

写真2005.6.9寄合

            花拡大

写真2005.6.12寄合

      ハクウンボクの実

写真2007.11.14寄合

  

解 説
エゴノキ科
 北海道から九州の山地に生える落葉高木
 高さ15メートルに達し、葉は長さ10〜20pで互生し大きく裏には白色の細毛が生えている。2年目の樹皮は葉芽がふくらむ頃に縦に割れる。(左下写真)
 葉は互生し長さ10〜20p、幅8〜20p。ほぼ円形で先端は急に鋭く尖る〔左上写真〕。長さ5〜30oの柄がある。葉柄の基部はふくらんで若い芽を包んでいる。上部の縁にはわずかな鋸歯がある(左写真)
 花は長さ15〜20oで5〜6月頃開き、白色の花を総状(長さ15〜20p、花数15〜20個)につける。ガクはカップ状で花冠は5深裂し長さ2pくらい。雄しべは多数で〔やく〕は黄色である〔左下写真〕
  果実は長さ15oほどで穂状に垂れ下がり、円形で外側に白色の星状毛を密生する〔左写真〕。熟すと皮が裂けて褐色の種子が2〜3個でる〔下写真〕
 名前の由来は反りのある総花の集まりを白雲に見立てたもの。



  ハクウンボクのツボミ
写真2009.5.19落合

    葉の形

写真2010.6.16寄合
     大きな葉

写真2011.6.29落合

      つぼみ〜花へ
写真2005.6.12寄合

         果実
写真2005.6.12寄合

   ハクウンボクの種子


写真2009.10.23落合