ジョウビタキ
暮らしとの関わり
 石黒では、たまにしか見かけない小鳥である。平地に多く見られる野鳥なのであろう。
 羽の白い紋様が目立つので「紋付鳥」の異名があると聞く。
 メスは色が地味で目立たない。尾を振ってお辞儀をするような動作は独特である。飛び立ったときに羽の白斑が帯状に見えて美しい。オスとメスが別々に縄張りをもって棲み、群れになることはないといわれる。
 広辞苑には「黒い翼に大きな白斑があるので俗にモンツキドリともいい、また、人を恐れないのでバカビタキなどと呼ぶ。「馬鹿鳥」とも呼ばれたとのことだが、よくよく考えてみれは真に馬鹿な動物は我々ヒトであるかも知れない。
 確かに、自宅の庭には3月下旬から4月にかけてやってくるが、カメラを向けても他の小鳥に比べて確かに警戒心は少ないように見受けられ親しみのもてる小鳥である。
 ところで、筆者の観察では、同じ野鳥でも石黒などの山間部の鳥に比べて市街地周辺の野鳥の方が警戒心は少ないように思われるが、根拠のあることであろうか。

 ここ数日、庭にジョウビタキのが゛毎日のように姿を見せている。鳥に詳しくない筆者にも馴染みの小鳥だがWEB上でのサイト「日本の鳥百科」に興味ある言い伝えが掲載されていた。その内容はジョウビタキはスズメと姉妹であったが、母親が亡くなったときにスズメは歯黒中にもかかわらず途中で止めて大急ぎで駆けつけ死に目にあったが、ジョウビタキは化粧をして正装の紋付を着て手間取り死に目に会うことが出来なかった。それを父親に厳しくいさめられ、今でも尾を振ってお辞儀するような仕草をするのだという。
 ちなみに、この話は、石黒に伝わる「釈迦の涅槃に遅れたカケスの話」によく似ていて興味を感じている所である。(2018.4.5)

ビデオ資料→餌を捕るジョウビタキ

〔写真2009.4.2 右上2008.11.25 下2008.11.2下石黒〕


            ジョウビタキ♂

写真2012.3.30 田塚

           ジョウビタキ♂

写真2013.3.27松美町

           ジョウビタキ♂

写真2013.3.27松美町
解 説
ヒタキ科
全国各地に冬鳥として10〜11月に千キロもの旅の末に渡来し、3〜4月頃に帰る。繁殖地はウスリー地方から中国南部にかけて、またバイカル湖周辺。→繁殖地地図〔ごく少数ではあるが北海道で繁殖する〕
 体長約15p。雌雄異色。〔上右写真下が♀〕どちらも羽に白斑があることからモンツキドリとも呼ばれる。
 鳴き声は「ヒッヒッ」とか「カタカタ」と聞こえる。開けたところを好み縄張り意識は強いが人に対する警戒心は強くない。筆者の庭には秋になると毎年数回見かける。
 餌は木の実や昆虫。つがいでいることも少なく単独行動していることが多い。
 名前の由来は美しい色の羽をもつことから「上」+「ひたき」と呼ばれたことによるといわれている。



     ジョウビタキ♀

写真2008.11.2下石黒

      紋付き模様♂

写真2013.3.27松美町

       後ろ姿

写真2015.3.28松美町

     庭に来た個体-2

写真2015.3.29松美町

    庭に来た個体-2-♀

写真 2018.4.5 松美町

庭に来た個体-3-同上

写真 2018.4.5 松美町