ヤマブキショウマ
暮らしとの関わり
 石黒では、とくに石黒川上流、支流の斜面などで、秋に目立つ。
 トリアショウマとは、葉脈が平行にそろっていることと葉の幅も狭いことで等で区別できる。
 秋、雌株は細い花穂を放射状に広げた草姿が美しい〔上写真〕。トリアショウマに比べて花がすっきりと見えるのは雄しべの数が少ないせいであろう。
 また、開花時期の6月には、コシジシモツケソウキオンと一緒に咲いている光景に出会い、しばし足を止めて眺めることもある。→写真
 石黒ではトリアショウマの若芽と共に山菜として食べた。筆者も子どもの頃に味噌汁の具にしたものを食べたが舌触りは粗いが癖のない味であった。

(写真2005.7.9上石黒)


            春の頃の様子

写真2011.5.12下石黒

       トリアシショウマ〔左〕と並んで

写真2009.4.4寄合(左上はオオバキスミレ)

               花

写真2010.6.24上石黒

           トリアシショウマとの葉の比較
            
   (葉脈を比較)
 ヤマブキショウマ  トリアシショウマ
   
 写真2013.6.3寄合  写真2007.7.2上石黒

             花期の様子

写真2010.7.14寄合
解 説
バラ科
 北海道から九州までの山地に生える多年草雌雄異株
 茎は直立して高さ1m。
 葉は大形の複葉小葉は山吹の葉に似る。縁には鋭い鋸歯があり、斜めに走る側脈はきわめて明確で葉の縁にまで届く(下写真)
 花期は6〜8月。白い花を花柄の先にたくさんつける。雌株の花に比べ雄株の花は華やかである。(右上雌花・下雄花)
 果実は長楕円形の袋果で3個。表面は滑らかで長さ2oほど。
 名前の由来は小葉が山吹の葉に似ることと全体がショウマ類に似ていることによる。



        幼苗
写真2012.4.25岡野町

        雄花
写真2010.5.25寄合

  雌花〔花期の終わりの頃〕
写真2008.7.9下石黒

  葉の形と平行で明確な側脈

写真2005.7.8上石黒