マツバウンラン
暮らしとの関わり
 PCサークルのMさんより紹介してもらった野草であるが、まだ実際に自生の様子を目の当たりにしたことしたことはない植物である。是非、近いうちに自生地を訪ねて見たいものである。
 名前の由来は、花が海浜植物ウンラン(左写真に)似ているとのことであるが、花冠の長さはウンランの3分の1ほどもない。全体の姿はウンランとは似ても似つかない野草である。

 写真 2023.5.12 市内扇町 撮影 MITUKO.E

              根  葉
 写真 2023.5.12 市内豊町

            自生の様子
 写真 2023.5.12 市内豊町 撮影 MITUKO.E

             花序と花冠

 写真 2023.5.12 市内豊町 撮影 MITUKO.E

   基部から伸ばす走出枝とロゼット状の多肉質の根葉

写真 2023.5.12 市内 撮影 豊町 MITUKO.E
















解 説
オオバコ科(ゴマノハグサ科)
 北アメリカ原産の越年草。1940年頃、京都市で初めて採集された、現在では北陸以西にふつうに見られる。
 高さ20~50㎝。茎は細く、基部から分岐して、走出枝を伸ばして増える。
 茎の葉は線形で、まばらに互生するが根生葉ロゼット状対生または輪生し、楕円形で、やや多肉質。(左下写真)
 花期は、春から夏で、枝先に総状花序を伸ばし、小さな青紫色の花(仮面上唇形花)を多数つける。花冠の基部には後方に伸びる長さ2mmほどのがある。
花冠は長さ(距の長さを除く)8~10mm。下唇弁の基部に膨らんだ白色部分(左下写真)がある。
 本種には、長い雄しべと短い雄しべがそれぞれ2本ずつと雌しべが1本ある。
ガクは基部の近くまで5裂し、裂片は披針形で先がとがり、長さ2~3mm。(上写真)
 果実は、さく果で2~3mm、長さ0.5mmほどのクサビ型の種子を多数包む。さく果1個に200個ほどの種子が入っている。(下写真)
 名前の由来は葉の形が松葉、花がウンランに似ていることによる。
 変種に花がやや大きいオオマツバウンランがある。



      全体の姿
写真 2023.5.12 市内豊町

 真正面から見た花冠と雄しべ
写真 2023.5.12 市内豊町

    長く反り返る矩

写真 2023.5.12 市内豊町

  互生する茎上部の葉-1
写真 2023.5.12 市内豊町

 互生する茎上部の葉-2
写真 2023.5.12 市内豊町

     種 子
 写真 2023.7.4 松美町