ヒメジャノメ
暮らしとの関わり
 ヒメジャノメは子供の頃から、よく見かけたチョウの一つであったと想われる。「想われる」というは子どもの頃にはヒメナミジャノメとの区別など全然知らなかったからだ。しかし現在、石黒の生家跡では普通に見かけるので70年前にすでに出会っていることは確かであろう。
 小さなチョウであるが、はねの蛇の目紋様が鮮やかなジャノメチョウである。
 ヒメナミジャノメであったかヒメジャノメであったか定かではないが、子供の頃、生家の茅葺き屋の周りの日影で遊んでいてよく見かけた記憶がある。だが、本種は比較的明るい所を好むといわれているので、それはヒメナミジャノメであった確率が高い。

(写真 2005.8.10 上石黒)

解 説
ジャノメチョウ科
 北海道から屋久島まで分布する。雑木林のまわりや小川や沢の周りの草むらで見られる。
 年に2〜3回発生。5〜9月まで見られる。よく似るコジャノメが薄暗い所を好むのに比べ明るいところを好む。
 樹液を好むが腐った果実や糞などにも集る。
 幼虫の食草はエノコログサススカヤツリグサなど。幼虫で越冬する。
 名前の由来は小型であることと羽の紋様による。