当時の校長の思い出
                               大橋信義
 昭和23年度、今まで手狭であった体育館の建設に取りかかった。しかし、物資の欠乏の時代で、ガラス、釘まで村役場は入手するに骨を折った。そして、教室という名目で今日の体育館建設に着手したのだった。体育館建築に当たっては各戸より選りすぐりの杉材が提供された。

 児童生徒も協力し、寄合川から石を拾い背に担いで運んだ。基礎に使われる石は校庭に山のように積み上げられた。

   石黒川から石を道路まで手渡しリレーで運び上げる子どもと教師

 建前が始まると朝から晩まで勇ましい木遣りに合わせて「千本がち」〔柱の基礎堅め−イシバカチ〕が行われた。地区の総力を結集しての建築作業であった。
            「石黒校百年の歩み」より