ノウゼンカズラ | |
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暮らしとのかかわり 石黒では今では見かけないが、筆者の子どもの頃には村にノウゼンカズラを植えてある家が一軒だけあった。 南向きの傾斜地に棚田のように屋敷が作られている村で、高い場所にあった筆者の家から石黒川に近いその家のノウゼンカズラの花はよく見えた。 花期に庭先に出ると斜め前方にタモの木に這いあがって絢爛と咲き誇る橙色の花は美しく、今でも目に浮かぶほどである。 家族も同様に思っていたらしく、その家の人に頼み地下茎から出た苗を貰ってきて屋敷の一画に植えた。苗は数年で3mほどに成長したが、花はまばらにしかつかなかった。 おそらく、陽当たりのあまり良くない場所であったせいではないかと今にして思う。 写真2015.7.22 平井 葉のつき方と形 ![]() 写真2015.7.12原町 ![]() |
解 説 ノウゼンカズラ科 落葉性のつる性木本。平安時代に日本に渡来。 つるは3〜10mにも至るまで他のものに吸着根によってよじのぼる。樹勢は強く地下茎から発芽して繁殖する。 葉は対生し柄はなく、奇数の小葉に分かれる奇数羽状複葉。小葉は2〜6対で長さ3〜7p、幅2〜4p、縁には粗い鋸歯がある。 花期は6〜9月、枝先に円錐花序を出し橙黄色の花を対生し花房となり垂れ下がる。 花は径5〜10pほど。形は広い漏斗形で先端は5裂し平開する。 雄しべは4個のうち2個が長い。落下すると蜜がたれメジロや蜂が吸蜜に集まる。 日本では結実するものは稀である。 つぼみ ![]() 写真2015.7.12原町 |