ハシボソカラス
暮らしとの関わり
 カラスは、「カラス鳴きが悪いと人が死ぬ」などと言い伝えられ不吉な鳥として(子どもの暮らし)、また農作物を荒らす害鳥として昔から嫌われた鳥である反面、「カラスの勘三郎」などと呼ばれ親しみも持たれてきた鳥でもある。
 石黒では、年中行事で「山の神」の日に米団子をつくりワラツトッコに入れて庭先にぶら下げておいて、カラスが食べると縁起がよいなどとする集落もあった。→年中行事
 石黒では、大群は見られないが、たまに上の写真のように群れている姿も見かける。鳴き声は、ハシブトガラスに比べ「ガー、ガー」と濁る。右下写真は幼鳥。
 子供の頃、数羽のカラスとトビが飛びながら争う姿をよく目にしたものであるが、近頃はほとんど見られないのは両者ともに数が減少して縄張り争いが減ったためであろうか。
 今日(2018.5.29)朝の散歩田塚地内で農家の方と話しをした。その折、田植え後の鳥の被害でカラスの事が話題となった。これからしばらくのに水を払うと凹んだところに水が残る、そこに集まるオタマジャクシを狙ってカラスが集まり稲の幼苗を踏みつける被害が発生するとのことであった。アオサギやチュウサギの被害はとくにないとのことであった。

〔写真上・右上2005.11.20落合 右下2005.5.16大野〕
 

           飛びと戯れるカラス

写真2013.7.5畔屋

         田に群れるハシボソカラス

写真2006.11.14落合 背景は黒姫山

※冬の田でカラスは何を食べているの-ビデオ

解 説
カラス科
 日本では九州以北で繁殖。一般にハシブトガラスを含めカラスと呼ばれてきた。
 全長約50cm。繁殖期以外は群れを作って生活する。繁殖期にはツガイに分れ高い木の上に巣を作り3〜5個の卵を産む。
 ハシブトカラスが都会地を棲みかとするのに対してハシボソカラスは山地や海岸線に生息する。都会化が進むと自然と姿を消すといわれ自然環境の破壊度をはかる尺度にもなるといわれる。しかし両種が共存している地域も稀にある。
 名前の由来は嘴の細いカラスの意味。




       開いた羽

写真2006.11.25上石黒

      雪上のカラス

写真2010.2.15藤井