ホドイモ〔ホド〕
暮らしとの関わり
 石黒では、ごくまれに見られる植物である。
 イモを掘って食べたという話も聞いていない。方言の呼び名を今のところ聞いていないことから、個体数が少なかったか、小さく足しにならなかったのではないかと思われる。
 上の写真は上石黒の村はずれの山道の脇で撮った。
 今年〔2006〕の秋には試食してみたいと思っている。〔翌々年に訪れたが出会うことは出来なかった〕その後、出会うことなく今日に至っている〔2013〕。

〔写真上2006.6.12 右上2006.8.12上石黒 右下コピー画像〕


              葉の様子

右上2006.8.12上石黒
解 説
マメ科
 北海道から九州の日当たりの良い林の縁などに多く見られる蔓性多年草
 地下茎は細長く、そこに紡錘形あるいは球形の根塊を生じる。根塊の表面が黄褐色で内部が白い。根塊は食べられる。
 茎は蔓状で他にからみつき100〜150m。若い茎には少し逆向き毛がある。托葉は広線形で長さ3〜4o。1本の肋〔ろく−凸筋〕があり脱落する。
 葉は互生し長い柄をもった羽状複葉で、5〜3片の小葉がある〔左上写真〕。小葉の長さは5〜12p。 上面にはまばらに毛がある。下面はやや淡色でほとんど無毛。葉質は薄い。
 花期は7〜9月。葉の付け根から長い花軸を出して蝶形花総状花序をつくって小形の蝶形花をつける。花序は開花期に伸びて長さ18pにも達する。
 花はごく短い花柄をもち、緑黄色で紫色のぼかしが入り、長さ6〜7oほど。ガクは釣り鐘形で上部は葉状に5裂し、上の2個の片は癒着し下の3個の片は三角形。
 旗弁はひろく、上部は、やや反り返って立ち、翼片は極めて小形で末端は紅紫色、竜骨弁はねじれている。
 雄しべは10個、下側9個は癒着して一体となり雄しべ雌しべともに下側に曲がる。
 豆果は長さ5pくらい。種子は扁平で広楕円形で小豆色。
 名前の由来は、ホドはイモの意味でホドイモより別名のホドが正しいともいえよう。