ヒルガオ | |
暮らしとの関わり 石黒では「アメフリバナ」と呼んだ。梅雨の時期に咲くことからこのように呼ばれたものであろう。また、「アメフリバナの花を取ると雨が降る」などとも言い伝えられた。 昔は、畑のまわりなどでよく見かけた。畑に入り込んだものは、あらかじめ根まで除去しないで耕すと、細かく切断された根茎の腋芽が至るところから出て始末に負えない状態になった。とはいえ、ヒルガオの根は地中長く伸びているため取り除くこと容易ではなく、畑の強害草であった。 しかし、その花は思わず見とれてしまうほど美しい。 ちなみに、平安時代には「カオバナ−かほばな」と呼ばれ、容姿端麗の女性を思い出させる花として歌に多く詠まれた植物であるという。ヒルガオに似た小ぶりのコヒルガオは石黒では稀にしか見られない。→比較参考画像 →花の参考画像 また、ハマヒルガオのような大群生には出会ったことはない。 (写真2005.8.9 上石黒) 群生 写真 2009.7.16上石黒 つぼみの成長 写真 2015.8.20藤井 ヒルガオの花 写真 2007.9.6上石黒 横顔 2007.9.6上石黒 ハマヒルガオに似た紋様の花もある 夏の日の出の時 写真 2008.6.8 下石黒 アカソに巻き付いたヒルガオ 写真 2015.8.13 石黒校跡地にて-背景は上石黒集落(校舎解体直後) 市街地道路沿いのヒルガオの花 写真 2019.9.10 松美町 つぼみから開花、結実への様子 写真 2022.7.22 松美町 |
解 説 ヒルガオ科 北海道から九州の原野に自生する蔓性多年草。 根茎は地中を横に長く伸び〔左写真〕途中から枝分かれする。 茎はつる性で他の植物などにからむ。 葉は互生し長い柄をもつほこ形または長楕円状皮針形。長さ5〜10p、幅1〜4p。葉身の基部は耳形でとがる。形は変化に富む〔下写真〕。 花期は6月〜8月。葉のつけ根から花柄を出して朝顔に似た形の淡紅色の花を1個開く。花は昼間開いて夕刻にしぼむ。 ガク片は5個、ガクの外側に卵形の包葉が2個あり二枚貝状に相対してつく〔左下写真〕。花冠は漏斗形で花の直径は6pほど。雄しべは5個、雌しべは1個。 果実は、まれに結実するがサク果で中に3〜4個の種子が入っている。 名前の由来は、昼間咲くことによる。 幼苗 写真 2009.6.16大野 花期前 写真 2009.6.25下石黒 葉 写真 2007.9.6上石黒 写真 2009.9.14寄合 二枚貝状の包葉 写真 2007.9.6上石黒 色が濃い咲き始め 写真 2007.9.6上石黒 おしべとめしべ 写真 2010.7.9上石黒 受粉を媒介するミツバチ 写真 2022.8.1 松美町 ススキとヤブツルアズキとともに 写真 2005.8.26下石黒 ヒルガオの種子 写真 2007.11.17上石黒 根茎 写真 2008.6.8下石黒 ※比較資料ハマヒルガオ 写真 2009.6.13裏海岸 |