ヒメミカンソウ
暮らしとの関わり
 石黒では、たまにしか見かけない植物の一つである。他の草に混じって、ひっそりと生えていて目立たない小さな草のように思われる。
 斜めに伸びた茎と長細い葉が涼しげな印象を与える。
 小さな果実を良く見ると確かにミカンに似ていて可愛らしい。
 更に細かく観察したいと心がけていたが、以来、出会うことがなかった。先日〔2010.10.1〕かつて上の写真を撮った上石黒から落合への掘り割り付近の放棄田に行ってみたが、コブナグサの大群生に変わりヒメミカンソウには出会うことが出来なかった。
 ヒメミカンソウは石黒ではごく希な野草と言ってよいだろう。

(写真2007.9.12 上石黒)

さく果〔成熟前〕
写真2007.9.12 上石黒


解 説
トウダイグサ科
 本州から九州までの荒れ地や畑に生える一年草
 茎は根元から分枝してのび、やや斜めに傾く〔左上写真〕。草丈は10〜30p。無毛。
 葉は長楕円形で長さは7〜20o、幅3〜6o。先端はやや尖りまれにやや円頭、全縁でごく短い柄があるがほとんど茎に接しているように見える〔上写真〕。下面はやや白色を帯びる。托葉がある。
 花期は7〜9月。葉の付け根に黄緑色の花をつける。雄花は枝の先の方につけ4個のガクと2本の雄しべをもち花糸はほとんど接着し4個の腺体がある。雌花には6個のガクと2本の花柱6個の腺体がある〔画像準備中〕
 果実〔さく果〕は直径約2oで柄をもちぶら下がる〔左写真〕。熟すると果皮が3裂して種子を落とす〔画像準備中〕
 その形がミカンに似ていることが名前の由来である。