ハマダイコン
暮らしとの関わり
 現在(2010)柏崎の市街地の海岸公園近くの松林の中に自生していて群生も見られる。
 裏浜でハマダイコンの花に初めて出会ったとき、子どものころに生家のセンゼェ(屋敷続きの畑)で冬を越して翌春につけた大根の花を見た時の感動がよみがえった。薄紫色を帯びた花が意想外で子ども心を驚かせたのであった。
 筆者の観察によれば(2012-2013)、柏崎海岸では、秋の10月下旬、春の3月下旬には幼苗が10pほどに伸びているものが普通に見られる。(下写真)
 比角コミセン主催の「野山を歩こう」の行事〔2012.5.16〕で笠島海岸に行った。上の写真はその折りに撮った。海浜植物のバックには、なんといっても海が似合う。(上写真)

〔写真2012.5.16 笠島海岸〕


              幼苗

写真2013.3.19市内裏浜

              群生

写真2010.5.15市内裏浜
        鯖石川河口のハマダイコン-1

写真2015.4.18鯖石川河口

      鯖石川河口のハマダイコン-2
写真2015.4.27鯖石川河口-
背景は源流黒姫山

           茎の粗い毛

   
写真2010.5.15市内裏浜 

             葉にもある粗毛
写真2015.4.18荒浜

            基部の葉

写真2010.5.15市内浦浜 

          花後の様子

写真2010.7.10市内浦浜
解 説
アブラナ科
 海岸地方の砂地に生える越年草。大根が野生化したものであるとされている。
 根は長いが太くならずかたくて食用にはならない。しかし、地味の肥えたところに生えたものは肥大して柔らかく普通の大根に近いものになるという。
 葉は頭部からはえて太い葉柄をもち羽状に裂ける(左下写真)。葉の長さは5〜20pで茎とともに粗い毛がある(左写真)
 花期は4〜6月。枝の先から総状花序を出し淡紅紫色の花をつける。花が終わると花軸が伸びる。 ガクは4個が直立し淡緑色、花弁は倒卵状で基部は長い爪状となる。長さに2pほどで紫色の筋が走る(上写真)。おしべの中で4個が長い(上写真)。 雌しべは1個
 長角果は円柱形で上部は長く細まり、数珠状にくびれる(左下写真)。毛はなく長さ5〜8p。熟しても開かない。種子の数は2〜5個。



    幼苗時の葉の表裏
写真2013.3.19市内裏浜

       つぼみ

写真2014.4.18荒浜

         花序
写真2012.5.16 笠島海岸
 参考画像 ダイコンの花

写真2015.4.15春日町

    数珠状の果実

写真2010.5.29浦浜

  熟しても炸裂しない果実

写真2010.7.10市内浦浜