ヤリタナゴ
暮らしとの関わり
 石黒では、見かけたことはない。
 筆者が子どものころにタネ(家の脇の池)に「コメヨ」(米魚−小さな魚という意味であろう)と呼んでいた、これに似た魚がいたが、タナゴの一種であったであろうか。
 本種は、下藤井の田の用水路で撮った。「コメヨ」とは若干ことなると思っていたが、知り合いの魚に詳しい小学生に尋ねてみると、タナゴかタマロコであろうということでネットでしらべてヤリタナゴと同定した。
 写真を観察すると口ひげや尾びれ、背びれの婚姻色、また産卵管らしきものも確認できる。ご指導をあおぎたい。

(写真2011.6.25 下藤井)


        背びれ尾びれの婚姻色
写真2011.6.25 下藤井

解 説
コイ科
 全国の平野を流れる小川や用水路や池の岸よりの浅い所にもすむ。
 タナゴの仲間では、からだが細い。体長6〜8pになり一対の口ひげをもつ(上写真)
 体色は薄青みがかった褐色で腹側は銀白色。おすの婚姻色は美しく、背は緑青を帯び尾びれ背びれの先が赤色になる(左下写真)
 水草や木の枝などがある場所を好み主に水草に付着している藻類を食べているが雑食性。あまり群れることはなく単独で泳いていることが多い。
 5〜7月ころに短めの産卵管をマツカサガイなどの二枚貝にえらに差しこんで産卵する。タナゴの中では最も分布が広く一般的な魚である。


    産卵管であろう
写真2011.6.25 下藤井