ショウジョウトンボ
暮らしとの関わり
 ショウジョウトンボは、昔も今も稀にしか見かけないトンボである。
 筆者には子どもの頃にショウジョウトンボを捕まえ記憶はない。また、ショウジョウトンボを必死に追った記憶もない。
 もしかすると、このトンボの赤色はマイコアカネなど澄んだ赤とは異なりどこか子どもをひきつける魅力に欠けていたのではないかなどと想う。
 だが、もともと石黒では、山地の池などの近くに行かないと出会うことのないトンボであったのであろう。

(写真上・右2005.8.31落合 右2005.9.12板畑) 


解 説
トンボ科
 日本全土に分布する。
 主に水草の繁茂する池沼や湿地、休耕田などの周りに生息する。発生時期5〜10月。
 体長41〜53mm。体の特徴はオスは未成熟のうちはウスバキトンボに似るが成熟すると羽以外の全身が真紅になる。メスは赤くならない。
 ウスバキトンボとの見分け方の1つに右上の写真に示したことがポイントとなる。
 産卵は交尾後にメスが単独で水面を打ちながら行う。
 幼虫は体長18〜21mm。淡褐色から脳褐色をしているヤゴ。
 名前の由来は体が赤いことから中国の想像霊獣「猩猩」に見立てたもの。