コカマキリ
暮らしとの関わり
 オオカマキリ同様に、石黒では子どもの頃からよく見かけた昆虫であるが筆者などはオオカマキリの幼虫くらいに思っていた。
 自然の生き物が遊び相手であった昔の子どもが、オオカマキリを捕らえようとすると必ずカマを振り上げて挑んできた。それに比べコカマキリは、捕らえようとするとすたこらと逃げてしまった。
 子どもにとって、相手がどれほど強敵であっても決して怯むことなく刃向かうところがカマキリの身上と思っているのに敵に出会ってとっさに逃げ出すコカマキリはオオカマキリの子どもに見えたのであった。
 確かに、コカマキリは、オオカマキリに比べて性質がおとなしい。時には敵に出会うと死んだふりをするとも聞くが実際に見たことはない。

〔写真上・右上2006.11.5下石黒 右下2005.12.2下石黒〕


     エンマコオロギを捕獲したところ

写真2010.10.17下石黒

    蛾(ベニシタバ?)を捕獲したところ

写真2007.7.30下石黒
解 説
カマキリ科
 本州から九州に分布。体長45〜60oで体色は黄土色から黒褐色まで変化に富む。
 林の周辺から草むら、人家周辺まで見られる。
 前足の内側に黒い斑点があることが特徴(上写真)
 成虫は晩夏から秋にかけて出現し卵嚢は柔らかくて長細い。家の壁板などに生み付けることもある(上写真)
 主に背の低い草や地上で様々な昆虫を捕らえて食べる。
 名前の由来は小型のカマキリの意味。


   交尾と前足の黒斑紋

写真2006.11.5下石黒