暮らしとの関わり
石黒ではツユムシやセスジツユムシと区別せずに「ツヨミシ」と呼んだ。アシグロツユムシはスマートな体型で触覚と後ろ脚が非常に長い。
秋になると灯火によってきて家の中に入り込んでいるのが見かけられる。
昼間は草の葉の上にいるがよく跳び逃げ足は意外と速い。前脚の真ん中に人間の鼓膜にあたる感覚器をもちいち早く危険をここで感知して逃げる。→下写真
ツユムシに似ているが体に対してやや脚が長く、 全身ややくすんだ緑色で前胸から羽の先まで褐色の縦筋がある。
前脚または頭部は赤みを帯び、複眼は青みを帯びた灰色でツユムシより大きく丸い。
写真2006.10.21下石黒
青味を帯びた複眼と白環紋がある触角

写真2006.10.21下石黒
人間の鼓膜に当たる感覚器

写真2006.10.21下石黒
長い触覚

写真2006.10.21下石黒
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解 説
キリギリス科
北海道から四国・九州に分布。
平地から山地の林の周りにすむ。道沿いの草木に上って生息している。葉の上では触覚を伸ばしてじっとしていることが多い。
体長30〜35o。体色は緑色で脚と背中が褐色。触覚も褐色であるが所々に白い点が見られる。〔上左写真〕
交尾後に雌は幼虫の食草の葉をかじり産卵管を差し込んで卵を産み付ける。幼虫は6月頃に孵化。
幼い成虫は黒と白のまだら模様だが脱皮するごとに緑色に変わってくる(上写真)。
新潟県では8〜9月にかけて出現する。本州の北では1年1回、南では2回成虫になる。
キリギリスの仲間は大方が肉食性だが、アシグロツユムシは草食性で自分が脱いだ殻以外は動物質は食べない。木の葉や花弁や果実などを食べている。
昼間盛んに活動し、鳴き声は弱く、時々「ジュク、ジュク」あるいは、「チー、チー」と聞こえる。卵で越冬。
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