請け作申す田地水入れ証文の事  田辺重順家文書  用語の手引き
 












水入り証文


名所


束刈り→10束刈・80束刈など。


八ひふ刈→8ひょう刈り→8俵刈(旧仮名遣い)


花坂→花坂新田


抱持ち田地


高辻


請作


○入上げ米


○立毛御見分


振合


作徳米


斗立→計立


○差し滞る


請け人


弁納


損耗


小作


山田為四郎


    
   請け作申す田地水入れ証文の事
 一 高 新田
   此の反別        名所八飛不(ひふ→ひょう→俵)刈
    此の稲 百三十三束刈
     此の御(希と読みたいが・・期米か)米 一石三斗三升
 一 高
   此の反別        名所 同断
    此の稲 百十五束刈
     此の御米 一石一斗五升
 一 高
   此の反別        名所 花坂
    此の稲 七十束御把刈
     此の御米 七斗五合  

 右は貴殿当村御抱持ち田地書面御高辻銘々当申年より
 私請け作仕り候處実正に御座候 尤も入上米の義は当作の立毛御見分通り
 請けこれ相当てず引け方相願わず村並みの振合を以って作徳米御指図の
 場所へ屹度斗り立て申すべく候 若し本人差し滞候義もこれ有り候はば請け人引き受け
 弁納いたし候共速やかに斗立致したり共御損耗相掛け申すまじく候勿論御
 都合により小作御取り放ちなされ候とも苦情が間敷く義申し入れず右田地相改め
 貴殿方相渡し申すべく候 後日の為請け人加判田地水入れ証文依ってくだんのごとし
    明治五申年二月    石黒村
                 小作人
                  覚右衛門
                同村
                 請け人
                  重三郎
                同村
                 受け人
                  田辺重才門
   柏埼町
    山田為四郎殿
読み下し文・用語の手引き文責 大橋寿一郎