恐れながら書付を以って願い上げ奉り候 田辺重順家文書  用語の手引き
 

























急速


割賦


触れ付け→ここでは「触れ当て」の意味であろう。


割賦


御救助籾→飢饉に備えて備蓄された籾(籾で保存し劣化を防いだ)


ナラ


トコロ


一金→少しの金の意味であろう


柏崎県 
  
  恐れながら書付を以って願い上げ奉り候
            刈羽郡
              石黒村
 右村役人一同願い上げ奉り候 去巳の御年貢金
 の儀来る六月二日御上納仕るべく旨 先般(被)
 仰せ渡され承知畏み奉り急速帰村仕り割賦村方へ
 触れ付け候處兼ねて御賢察在らせられ候通り極貧
 村人多くの土地柄故村過半は今日を送り兼候處
 御慈悲をもって御救助籾頂戴奉りナラの実トコロ
 等取り交ぜ食し漸く露命相?ぎおり一金持ち合わせ
 しものもこれなく とても来る二日までには取立御上納仕り
 兼ね候間何卒格別の御慈悲をもって来る十五日
 迄御日延べ仰せ付けられたく願い上げ奉り候
 右願いのとおりお聞き済まし下し置かれ候はば有り難く仕合せ
 に存じ奉り候 以上
    明治二年   
     午五月        右村 
                 組頭 助九郎
                 庄屋 重左エ門                                                      
  柏崎県 御役所
 読み下し・用語の手引き文責 大橋寿一郎