相渡し申す一札の事  ・   覚え     田辺重順家文書-御用留帳より  用語の手引き
 
   
 
      相渡し申す一札の事
 一 刈羽郡石黒村五左衛門娘はつ 当年三拾
  二歳に罷り成り この度渡世勝手に付きその御門前へ
  引っ越し申し候 尤も宗旨の儀は浄土真宗北条村
  西方寺旦那に御座候 右の者当村に罷りあり
  候内 何の障りもこれ無く慥かなるものに御座候
  即ち、寺請け状相添え相渡し申し候 これに依りその
  御門前宗門御帳に相載せなされべく候 後日のため  
   
 
  所請一札くだんの如し
   享和元酉年    石黒村
      十月     与頭 清五郎
             庄屋 重五郎
  柏崎町
 遍照寺
   御門前頭奥様殿


  
      覚え
 一 梁間京間三間を限るべし
        但し桁行は心次第たるべし
 一 仏壇御入屋京間三間四方を限るべし
 一 四方はこ路庇京間一間半を限るべし
 一 小棟作りたるべし
   
   

 一 ひち木作りより上の結構無用たるべし
  右堂舎客殿方丈庫裏 その外何にても
  この定めより梁間広く作るべからず 若し広く
  造るべきの子細これ有るにおいては寺社奉行所へ申し立て
  これを伺い指図に任せべく候。
      二月
  前書きの通り寛文八申年仰せ出され候処不行き届き
  の儀もこれありこの度なお又仰せ出され候 以来寺院
  普請の儀 梁間三間以上の分は伺いの上
  指図を受け普請取り掛かり申すべく候その旨相心得
  寺院へ申し達すべし 以上
   酉       山田茂左衛門
    二月三日      脇野町
                御役所
   
   

 右の通り仰せ出され承知畏み奉り候 これにより村々
 御請け連印差し上げ奉り候 以上
 酉二月    刈羽郡石地村
             百姓代 嘉左衛門
             与頭 八右衛門
             同断  太次衛門
             庄屋  多七

  尾町村           灰爪村
   百姓代 吉右衛門      百姓代
   与頭  長九郎       与頭 与右衛門
   庄屋  忠三郎       庄屋 太兵衛

  別山新田
   組頭 惣左衛門      入和田村
  庄屋 庄左衛門        庄屋 玉泉寺
  入和田           滝谷村
   妙満寺           百姓代久左衛門
                 与頭 武左衛門
                 庄屋 和久次 
   
   
刈羽村       下高町村
百姓代 丹助     百姓代 弥助
与頭  甚蔵     与頭 五右衛門
庄屋  源次右衛門  庄屋 正次郎
成沢村  広田村