石黒地区で地域農業継続へ法人設立
         (柏崎日報 2010/ 6/15)

 市内高柳町石黒地区に今年1月、地域農業の継続を目指して、農事組合法人・石黒(大橋伊勢治代表・7戸)が発足し、このほど田植え作業が終了した。高柳町地域での農事組合法人設立は初めて。複数の集落をまとめ、しかも山間部での設立は県内でも珍しく、山間地農業のモデルになるものと注目されている。

 石黒地区(旧石黒村)は7集落あり、水田面積は約50ヘクタール。平坦な土地は少なく、標高150メートルから600メートルまで棚田が広がっている。1997年には5戸の農家で乾燥調製や作業の受託を行う任意組合の南部生産組合を設立して、農作業の共同化を進めてきた。

 今年1月、41歳と54歳の2人を新たに加え、任意組合を発展的に解散し、農事組合法人を立ち上げた。県内では平場を中心に、集落営農として法人の設立が進められているが、複数の集落が1つになった旧町村単位での事例は少ない。しかも石黒のように過疎化と高齢化の進む山間部での設立も珍しい。