ひとらごと   DATE20190205

                

        「おねしょ」のしつけ

大橋末治(2019.2.3)

 今年の1月24日、千葉県野田市の小学4年生の少女が長期間にわたる虐待を受け極めて悲しい死を遂げた。事件の細部については、TV・ラジオ・新聞等各種機関で報道されているので、ここでは割愛させて頂きますが、あまり報道されていない暴力の要因になったと言われている「おねしょのしつけ」について、ひとこと言わせて頂きます。
 私の「おねしょ」が中学生迄続いたことは、約10年前の本石黒HPの「ひとらごと」欄で白状した通りです。今回のような事件を聞くと、今の自分もコトによっては存在していなかったのではと、鳥肌が立つ思いです。「おねしょ」対策のお話は数々ありますが、その中で、過去の新聞記事で詳細は忘れてしまいましたが、お爺さんが孫にした素晴らしいお話の一つをご紹介させて頂きます。「寝ながらおしっこできるなんてすごい。今の内に“たあん”としておけ」と笑い飛ばし、手際よく着替えさせてくれたと言う。
 自分の「おねしょ」も今だから他人に言えるが、当時は何事にも劣らぬ秘め事としていた。神社での神頼みもほとんど「おねしょ」の治るお願いであった。カニや雀の焼き鳥が効くと言われれば食べた。しかし効果はなかった。小学校では修学旅行がなかったのが幸いであった。
 しかし、小学校高学年と中学校では、夏休みに臨海学校が鯨波海岸(柏崎市)であり宿泊が必要であった。夏休み前の教室では、先生がみんなの前で参加希望をとり、欠席者には理由を聞いた。この質問は、特に、私にはしつこく聞こえた。私は「泳ぐことが出来ないから、家の農作業の手伝いがあるから・・・など」と「おねしょ」以外の回答に四苦八苦していた。すると、先生は「私が家の人に話すから参加せよ」などと苦しめた。本当は先生も分かっていたのであろう?その上で、私の様子を見ていたのかと思うと少々・・・である。男でさえこのありさまである。今回の事件でも、学校の先生が「あなたは、何故、父から暴力を受けたのか?」などと少女に質問を重ねたのでは、と気になる。秘扱いのアンケートを漏らした心ない先生達と暴力的な父親から攻められるこの時の小学生の少女の心情は如何ほどか、察するに余りある。
 「おねしょ対策」の特効薬については、最近、該当者が減少しているためか、今のところあまり聞かない。素人考えで恐縮ですが「おねしょの改善には精神面の安定が最良で、何時かは必ず治る」と思われる。もし、お困りの方がおられましたら、前述のおじいさんの「おねしょは、笑い飛ばすもの」位に対応して頂きたいものと、切に願っています。
                       おわり